第3回国際マヤシンポジウム「異分野融合で見える最先端のマヤ考古学」のご案内(岡山大学動態文明学研究センター・名古屋大学高等研究院)


会員各位

川本直美会員より下記のシンポジウムの案内がございましたので、お知らせいたします。

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第3回国際マヤシンポジウム「異分野融合で見える最先端のマヤ考古学」

霜降の候、ますますご清栄のことと存じます。
 岡山大学大学院社会文化科学研究科文明動態学研究センターと名古屋大学高等研究院は、異分野融合研究から見える最新の古代マヤ文明像に関する国際シンポジウムを3日間にわたり開催いたします。
 本シンポジウムでは「異分野融合」をメインテーマに、宇宙線中の素粒子ミューオンを使ったマヤ神殿ピラミッド内部構造の透視や放射性同位体の詳細な分析による編年精緻化の研究、顕微鏡や蛍光X線を使った石器の研究、安定同位体分析など考古人骨研究による移民や人身供儀に関する議論、マヤ考古学に革新をもたらした航空測量、通称LiDARによる古代都市の研究、壁画や碑文から復元できる古代マヤの世界観や儀礼に関する研究、さらに中南米諸国における埋蔵文化財行政の実情など、多くの最新知見を国内外の専門家からご紹介いただきます。
 国内のマヤ考古学専門家の皆さまはもとより、日本考古学をご専門とする皆さま、さまざまな地域の外国考古学をご専門にする皆さま、広く人間社会の「古代」に興味をお持ちの愛好家の皆さま、広範なラテンアメリカ研究をご専門とする皆さま、多くの皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

【主催・協力】
主催:岡山大学大学院社会文化科学研究科文明動態学研究センター、名古屋大学高等研究院
共催:金沢大学国際文化資源学研究センター
後援:おかやま観光コンベンション協会、岡山大学研究協力部、岡山大学大学院社会文化科学研究科
協力:古代アメリカ学会、新学術領域研究「出ユーラシアの総合的人類史学」

【内容の詳細】
(1)日時・場所
開催日時:2019年12月13日(金)〜12月15日(日)
場所:岡山大学津島キャンパス、文法経講義棟2階 24番教室(13日〜14日)、同総合研究棟2階 共同研究室(15日)

(2)プログラム
《1日目 2019年12月13日(金)10:30-18:30 文法経講義棟2階 24番教室》

10:30-10:45 開会挨拶 岡山大学社会文化科学研究科長、文明動態学研究センター長 釣雅雄

分科会:異分野融合アプローチによる先端考古学:ミューオン透視〜放射性同位体分析

10:45-11:45 森島邦博(名古屋大学)、中村誠一(金沢大学)、市川彰、北川暢子、久野光慧、眞部祐太、干潟紘太朗、榊原亜美、西尾晃(名古屋大学)
「宇宙線によるマヤの神殿ピラミッドの非破壊イメージング-ホンジュラスのコパン遺跡を対象とした調査研究-」(日本語発表)

11:45-12:45 中村誠一(金沢大学)
「コパン王朝史を解き明かす: 最新調査成果から見た古典期前期のコパン」(日本語発表)

12:45-14:00 昼休

14:00-15:00 市川彰(名古屋大学)
「チャルチュアパからの手紙-C14年代からみた新カミナルフユ編年案とマヤ南部地域の社会過程の再考-」(日本語発表)

分科会:先端分析技術による石の研究:ヒスイ〜黒曜石
15:00-16:00 飯塚義之(台湾中央研究院/金沢大学)、T・バリエントス、A・サンドバル、P・エストラダ、(デルバジェ大学、グアテマラ)、鈴木真太郎(岡山大学)
「ポータブル蛍光X線分析と走査型電子顕微鏡観察による石材の研究」(日本語発表)

16:00-16:15 休憩

16:15-17:15 青山和夫(茨城大学)
「黒曜石製石器の蛍光X線分析と金属顕微鏡による石器の使用痕分析:グアテマラ、セイバル遺跡の事例研究」(日本語発表)

17:30-18:30 質疑応答

《2日目 2019年12月14日(土)10:00-19:00 文法経講義棟2階 24番教室》

分科会:考古人骨研究の新たな展開:バイオアーキオロジー
10:00-11:15 キャロライン・フレイワルド(ミシシッピ大学)、ダグラス・プライス(ウィスコンシン大学)
「メソアメリカにおける同位体、居住の歴史と移民の研究」(英語発表)

11:15-12:30 ベラ・ティスラー(ユカタン自治大学)
「神々に力を:メソアメリカ東部における人身供儀と遺体の儀礼的加工に関するバイオアーキオロジー」(英語発表)

12:30-14:00 昼食&学内見学(岡山大学考古資料展示室)

14:00-15:00 鈴木真太郎(岡山大学)
「古代マヤ文明南西周縁域の広域考古人骨研究:移民と戦争について」(日本語発表)

分科会:広域に渡る考古学:広域レスキュー考古学〜広域ライダー測量
15:00-16:15 エクトル・メヒア(トレクサ社)
「過去を救う:考古研究における重要なツールとしてのレスキュー考古学」(スペイン語発表)

16:15-16:30 休憩

16:30-17:45 マルチェロ・カヌート(チューレン大学)
「ライダー技術と古典期マヤ低地の集団規模:新たな資料と新たな挑戦」(英語発表)

18:00-19:00 質疑応答

《3日目 2019年12月15日(日)13:00-18:30 総合研究棟2階 共同研究室》

分科会:古代マヤ世界への招待
13:00-14:15 トマス・バリエントス(デルバジェ大学)
「マヤ考古学史:200年に亘る研究の歴史」(スペイン語発表)

14:15-15:30 ボリス・ベルトラン(サン・バルトロ-シュルトゥン広域考古学プロジェクト)
「サン・バルトロ遺跡における壁画の発見と保存へ向けた取り組み」(スペイン語発表)

15:30-16:00 休憩

16:00-17:15 フェリックス・クップラト(メキシコ国立自治大学)
「コミュニケーションの考古学:マヤ神聖文字の研究ができること」(スペイン語発表)

17:30-18:30 質疑応答

18:30 閉会挨拶 名古屋大学高等研究院長 周藤芳幸

【使用言語】 日本語・英語・スペイン語 (外国語発表には逐語訳あり)
【参加費等】 一般公開
【問い合わせ】 鈴木真太郎 ssuzuki*okayama-u.ac.jp(*を@に置き換え)
        市川彰 ichiaki5*nagoya-u.jp(*を@に置き換え)
【WebURL】 https://mayaokayama.wixsite.com/3rdmayasimpo