『ラテンアメリカ時報』2020年春号


桜井敏浩会員より、下記の案内がございましたのでお知らせいたします。

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ラテンアメリカ協会報『ラテンアメリカ時報』2020年春号(4月25日
発行)の特集は、「ラテンアメリカをめぐる騒乱の背景を探る」です。
2019年に政府への抗議運動がエクアドルに始まりチリ、ボリビア、
コロンビアへと波及し、世界に大きな衝撃を与えましたが、そこまで
拡大した原因はそれぞれ異なる要因、共通する問題があることを、
南米全体を俯瞰してこれら 4か国、そして政治・社会情勢の混迷が
続くハイチの現況について、専門家が解明しています。
「ラテンアメリカ時事解説」では、グアテマラで発足した新政権の
方向、チリの暴動の一因ともなった年金等社会政策の課題、11月
のフランシスコ教皇の訪日を契機にラテンアメリカの宗教事情、
石油開発に沸くガイアナの課題など、それぞれ考察しています。

ラテンアメリカ時報 2020年春号 No. 1430

特集 ラテンアメリカをめぐる騒乱の背景を探る 
2010年代末に起きた社会騒乱の連鎖をどう読むか 
  -遅野井 茂雄(筑波大学名誉教授)
チリで起こった抗議デモがなぜ暴動化するまでになったのか?  
  -桑山 幹夫(神戸大学経済経営研究所リサーチ・フェロー、ラテ
        ンアメリカ協会ラテンアメリカ・カリブ研究所シニ
        ア研究員)
ボリビア大統領選挙後の政情不安とやり直し選挙
  -了泉庵 達士(在ボリビア日本国大使館参事官)
エクアドル2019年抗議デモ ―その背景と意味を考える
  -新木 秀和(神奈川大学外国語学部教授)
コロンビア ―2019年11月に始まった全国規模の抗議行動とその背景
  -幡谷 則子(上智大学外国語学部教授)
混迷が続くハイチの政治・社会情勢
  -水野 光明(在ハイチ日本国大使)

駐日大使インタビュー <第35回-ホンジュラス>
エクトル・アレハンドロ・パルマ・セルナ駐日ホンジュラス大使
日本の開発協力を高く評価 ―貿易・観光の拡大に期待-    
  -佐藤 悟(ラテンアメリカ協会副会長。前駐ブラジル大使、
        元駐スペイン大使)

ラテンアメリカ時事解説
2019年グアテマラ大統領選挙とジャマテイ新政権の展望
  -太田 大地(在グアテマラ日本国大使館専門調査員)
チリの低年金問題と解決に向けた政府の取り組み 
  -菊地 梨沙(在チリ日本国大使館専門調査員)
教皇フランシスコの広がる世界                
  -乗 浩子(元帝京大学経済学部教授)
急成長が見込まれるガイアナ -石油開発と課題- 
  -鈴木 美香(亜細亜大学国際関係学部非常勤講師、元トリニダー
        ド・トバゴ日本国大使館専門調査員)

33か国リレー通信 <第50回 キューバ>
革命62年目のキューバ 
  -三田村 達宏(国際協力機構(JICA)キューバ事務所長)

ラテンアメリカ随想
モザンビークとラテンアメリカ諸国との関係  
  -池田 敏雄(前駐モザンビーク日本国大使)

ラテンアメリカ都市物語 第14回 キト(エクアドル)
赤道直下の首都キト、知られていない魅力 
  -板垣 克巳(在レオン総領事。前外務省国際協力局開発協力
         企画室長、元在エクアドル日本国大使館公使
         参事官)

ラテンアメリカ参考図書案内  桜井 敏浩(ラテンアメリカ協会常務理事・会報編集人)
・浮島に生きる -アンデス先住民の移動と「近代」 
  -村川 淳 京都大学学術出版会
・ブラジルの都市の歴史 -コロニアル時代からコーヒーの時代まで
  -中岡 義介・川西 尋子 明石書店
・ブラジル法概論 Introdução ao Direito do Brasil
  -阿部 博友 大学教育出版
・国境を越えるラテンアメリカの女性たち -ジェンダーの視点から見た国際労働移動の諸相 
  -松久 玲子編著 晃洋書房
・独裁が揺らぐとき -個人支配体制の比較政治
  -大澤 傑 ミネルヴァ書房
・生命の樹 -あるカリブの家系の物語
  -マリーズ・コンデ 平凡社
・グアンタナモ -アメリカ・キューバ関係にささった棘
  -渡邉 優 彩流社
・夕陽の道を北へゆけ
  -ジャニーン・カミンズ 早川書房
・楽園をめぐる闘い -災害資本主義者に立ち向かうプエルトリコ
  -ナオミ・クライン 堀之内出版
・ブラジルの民衆舞踊パッソの文化研究
  -神戸 周 溪水社
・世界の国々 4 北アメリカ州 南アメリカ州 オセアニア州 -ポプラ
 ディアス
  -ポプラ社
・図説 マヤ文明
  -嘉幡 茂 河出書房新社
・メキシコ・地人巡礼
  -小林 孝信 現代書館

次号2020年夏号(2020年7月25日発行予定)の特集は、「ラテン
アメリカ二大国ブラジル、メキシコ 1年半の通信簿」(仮題)です。
ブラジルのボルソナーロ大統領2019年1月に、メキシコのロペス・
オブラドール大統領が2018年12月に就任して1年半が過ぎました。
二人の個性、政治信条はまったく異なりますが、その治政がこの
難しい大国の政治、経済、社会にどのような変化をもたらしてきた
かを、6人の専門家が解明します。
「駐日大使インタビュー」は、長年続いた左派政権から中道に
替わったウルグアイの駐日大使に、最新の情勢と日本との関係
について伺います。
「ラテンアメリカ時事解説」では、ホンジュラスの保健事情につい
て駐在医務官に説明頂きます。情勢の変化に対応してラテンアメリ
カでの新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延と現地での対応を報告
します。
現地からの報告「33か国リレー通信」は、日本であまり知られて
いないカリブ海の独立国バルバドスについて現地に在勤する目が
から見たレポートです。
連載「ラテンアメリカ都市物語」は筆者の視点での都市の姿を描く
連載ですが、今回はエルサルバドルの首都サンサルバドル市を、
マルタ・リディア・セラヤンディア駐日大使にご紹介いただきます。

『ラテンアメリカ時報』のバックナンバーの目次は、
以下をご覧下さい。
 http://latin-america.jp/archives/category/quarterly

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