中部日本研究部会開催のご案内


日本ラテンアメリカ学会中部日本研究部会では、
以下の日程・内容で研究会を開催いたします。
奮ってご参加いただければ幸いです。

日時:2020年12月20日(日)14:00-17:00
開催形式:オンライン(Zoomミーティング)
参加申込:12月13日(日)までに以下のメールアドレス宛に
   ご連絡ください。後日、運営委員よりZoom招待URLを
   お届けします。

   ushidac★nanzan-u.ac.jp (★を@に替えてください。)

<プログラム>

★第一報告:杉山知子(愛知学院大学)

「冷戦期のチリにおけるクーデタの背景:Tanya Harmer
 による*Beatriz Allende*からの考察」

 討論者:田中 高(中部大学)

概要:チリでは、1970年になり社会党出身のアジェンデを
大統領とする左派政権が誕生し、民主的プロセスを経て
社会主義路線を歩むことを目指す動きが見られた。しかし、
政権発足3年後、軍部のクーデタにより、アジェンデ政権は
崩壊する。これまでの先行研究では、政党間の政治力学、
政治制度の限界、アメリカによる過度の政治介入、軍部の
安全保障ドクトリン、右派勢力等がクーデタの勃発及び
アジェンデ政権の崩壊を招いたとする視点が示されてきた。
この発表では、Tanya Harmerによる*Beatriz Allende*(2020)
を参考にしながら、キューバとチリとの関係、アジェンデ
大統領の政権運営の限界、急進左派とアジェンデ政権に焦点
を当て、1973年のクーデタの背景を考察する。


★第二報告:牛田千鶴(南山大学)

「パラグアイにおける国家戦略としての基礎教育改革」

 討論者:磯田沙織(神田外語大学)

概要:パラグアイでは、過去30年近くにわたり継続的に
教育改革が推進されてきた。1992年憲法では永続的な教育権
の保障が謳われ、「教育改革の年」と位置付けられた1994年
以降には、基礎教育の完全普及を柱とする国際的な教育達成
目標や教育協力の潮流の下、カリキュラムの見直しや教員の
待遇改善を含む様々な改革計画が策定され、実行に移されて
きた。本報告では、「戦略的教育改革計画 “パラグアイ2020”」
(1996年~)や「国家教育計画2024」(2009年~)に代表される
改革の取組概要を確認しつつ、同国における基礎教育改革の
成果と課題について考察する。


尚、研究会後にはオンライン懇親会も予定しています。
忌憚のない議論の場になればと思います。
皆さまの積極的なご参加をお待ちしております。


中部日本研究部会担当理事
牛田千鶴/渡部森哉