大同生命地域研究特別賞の受賞について


山田篤美会員から、以下の案内がございましたのでお知らせいたします。

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 日本ラテンアメリカ学会会員の山田篤美です。いつもお世話になっております。私は、ベネズエラとギアナ高地の歴史や真珠の歴史について研究してきた歴史研究者です。私の著作には、ベネズエラの500年の歴史を論じた『黄金郷(エルドラド)伝説』(中公新書)や大航海時代におけるベネズエラ沿岸部の真珠の狂騒を扱った『真珠の世界史』(中公新書)などがありますが、こうした著作におけるベネズエラ史研究が「美と富を求める人類史としての地域研究の探求」として評価され、7月27日に大同生命地域研究特別賞を受賞しました。

 大同生命地域研究賞は、中南米やアジア、アフリカ、オセアニア、周辺・辺境地域などの地域研究を行ってきた研究者に与えられる章で、今年で36年目の伝統ある賞です。研究賞、特別賞、奨励賞があり、特別賞の受賞者にはコロンブス航海誌の翻訳者の林屋永吉氏やアフガニスタンで活躍された故中村哲氏などがおられ、近年の奨励賞には齋藤晃氏(2018年度)や村上勇介氏(2016年度)などがいらっしゃいます。

 私の研究活動はこれまでの受賞者の方々の活動や実績と比べるとまだまだマイナーだと存じますが、これからもベネズエラ史研究に研鑽を積んでいく所存です。大同生命地域研究賞の中南米研究者の受賞者は、アジアやアフリカの研究者と比べると、それほど多くないのが実情です。その意味で、今回の私の受賞を日本ラテンアメリカ学会会員の皆様に知っていただきたいと思いまして、報告させていただきます。


山田篤美(文学博士、歴史研究者)