イベロアメリカ研究所講演会のお知らせ

 

1) 講演会「関東大震災に遭ったメキシコ人:記録と経験」
1923年の関東大震災から102年。当時日本にいたメキシコ人がこの大災害の混乱のなかでどのように生き、苦闘したのかはほとんど知られていません。
本講演では、メキシコ外交官による報告書やメキシコの新聞記事、米国の出版物に掲載されたものに基づく歴史復元の中で一連の出来事を明らかにすることを試みます。
日本のメキシコ人たちの経験を詳細に記録した外交官や数少ない居住者によるこれらの資料を用いて、関東大震災という同じ―しかしそれぞれ異なる形での―経験をした彼らとその家族の生活を再現します。

講師:カルロス・ウスカンガ (メキシコ国立自治大学教授)
日時:5月30日(金)17:30~19:00
会場:上智大学四谷キャンパス中央図書館8階 L821
使用言語:スペイン語
無料/申込不要

詳細:イベロアメリカ研究所HP:こちら
主催:上智大学イベロアメリカ研究所:こちら
問合せ先:ibero@sophia.ac.jp

2) 上智大学イベロアメリカ研究所公開講座 ラテンアメリカ・レクチャーシリーズ13(オンライン)
「中米の今 ―移民、人権、法の支配」

中米諸国について、私たちはどのくらい現地の事情を正しく認識しているでしょうか。
移民問題や治安問題に偏った米国メディアから入ってくる情報によって、ステレオタイプ的なイメージを描きがちではないでしょうか。
他方で、移民の問題は、グローバルなイシューとして社会が関心をもっているテーマでもあります。

今回のレクチャー・シリーズでは、ラテンアメリカ地域の中でもとりあげられる機会の少ない中米諸国の現状をとらえます。
エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラを中心に現地に立脚した分析・研究に基づいて3人の講師からお話を伺い、
中米にとって「移民」とはどのような存在なのか、また移民政策に対応する国家による法の支配にはどのような問題があるか、
を理解する機会としたいと思います。
(日時:6月16日(月)、23日(月)、30日(月) いずれの日も17:30~19:00)

モデレーター:幡谷則子(イベロアメリカ研究所所員/上智大学外国語学部教授)

第1回/6月16日(月)講師:笛田千容(駒澤大学 総合教育研究部准教授)
「移民の『安全保障化』を中米から考える」
「人の越境移動→国家間の相互依存→戦争しなくなる、平和になる」というリベラルな国際秩序観がこの四半世紀でなぜ、どのように後退したのか。
「安全保障化」を鍵概念に、中米3カ国から米国への移民に焦点を当てて考えます。
日本のメディアでも目にした「移民キャラバン」についてもお話しします。

第2回/6月23日(月)講師:狐崎知己(専修大学 経済学部教授)
「中米移民の経済学―光と影」
主に開発経済学の視点から、移民の功罪を国家、コミュニティ、家族、個人を単位に考えます。
在米エルサルバドルやホンジュラス移民についての具体的な調査にもとづいてお話しします。

第3回/6月30日(月)講師:Nancy Eunice Alas Moreno(イベロアメリカ研究所所員/上智大学外国語学部准教授)
"El fenómeno del habeas SNS en El Salvador ante la inoperancia del habeas corpus"
Del habeas corpus al habeas SNS. Recurriendo a las críticas de los usuarios de las redes sociales en países con un sistema de justicia debilitado: el caso de El Salvador.

開催方法:Zoomミーティングによるオンライン開催
使用言語:第1回および第2回:日本語、第3回:スペイン語
要事前申込:1回ごとに各URLからお申し込みください。(無料)

詳細・お申し込み:
第1回:こちら
第2回:こちら
第3回:こちら

主催:上智大学イベロアメリカ研究所
問合せ先:ibero@sophia.ac.jp