研究部会報告2009年第1回

東日本研究部会

2009年3月14日13時から18時20分まで、早稲田大学早稲田キャンパスで開催。7名の報告者を含む22名の参加者の間で活発な議論が展開された。
本部会の春の研究会では例年、修士・博士論文の報告を中心にプログラムが組まれており、今回も7本中6本が大学院生による修士論文の報告となった。報告件数が多いため個々の発表に関する論評等は省くが、入念に発表の準備がなされ、すべての報告が事前に依頼していた予定時間のとおりに行われたことには好感が持てたということを記しておきたい。報告者数が思いのほか多かったため、発表と討論に大会よりも多めの時間を取るという部会の長所を生かしきれなかったのは残念であったが、研究のスタートを切った大学院生が院生同士を含む各世代の研究者と交流する機会を提供できたのは、たいへん意義深いことであったと思う。なお、各報告者はすべて、すでに本学会の会員になっているか、入会の意思を表明している者である。以下は報告者自身による要旨である。 (浦部浩之:獨協大学)

「鉄柵を越えて―Alfonsina Storniの詩の道程―」
駒井睦子(東京大学大学院総合文化研究科修士課程)

本論文の目的は、アルゼンチンを代表する女性詩人の一人とされるAlfonsina Storniの詩を、作品の時代背景の中で読み解くことである。部会では、彼女の略歴や代表的な先行研究について概観し、論文の一節を発表した。Storniが重きをおいた詩のテーマの一つとして、自立する女性への支援がある。Storniの詩中には、男性に従属する女性や、社会的・経済的な自立を目指して変化を遂げていく女性など、さまざまな女性が描かれている。発表者は《Carta lírica a otra mujer》という代表的な作品の一つに着目し、従来の男性優位主義に対するStorniの皮肉な見解が込められているという新たな解釈の可能性を提示することを試みた。

「『アルゼンチン国民』創造/想像過程の分析―フアン・バウティスタ・フスト(1865~1928)の著作を通して―」
大場樹精(上智大学グローバル・スタディーズ研究科博士前期課程)

アルゼンチンに関するナショナリズム論の一環としてフアン・バウティスタ・フスト (Juan Bautista Justo)を取り上げた。近代国家建設期のアルゼンチンで保守的文化ナショナリストを中心になされた「国民」形成の議論の中で、フストはオルタナティブを提示した。前者は「国民」の結党や出生地を重視し、「伝統」を創造した。一方フストは、移民の流入、都市化、工業化などの社会構造の変化を反映させない「クリオージョ」政府の矛盾を指摘し、アルゼンチン在住者すべてを包摂する社会民主的な国家を構想した。教養を身につけ、主体的かつ合理的に政治参加する個人が「国民」を形成するとしたのである。議員選出後は、教育政策を重視し、また移民のアルゼンチン国籍取得を推奨するインターナショナリズムを展開した。修士論文ではフストの限界も指摘したが、原初主義的ナショナリストとの対立、またその受容に関する分析を今後の課題としている。

「メキシコ・チアパス州農村における州内移動と先住民共同体の変容―1930~1980年―」
和田佳浦(早稲田大学大学院社会科学研究科修士課程)

発表では、08年度修士論文の概要を紹介した。20世紀後半、チアパス州農村からの主要な移動として、州内のラカンドン地域への入植と都市部への移住のふたつの流れがみられた。その重要な一部を成したのが先住民である。1930年から1980年の間、先住民共同体は、土地所有、経済、政治、宗教の4つの側面で大きな変化を経験しており、それぞれの変化は先住民の州内移動に異なる形で影響を及ぼしていた。論文では、移民研究の歴史構造アプローチを視点として、それら要因が先住民の州内移動創出に与えたインパクトについて考察した。土地所有や経済的変化は、人口移動を生む社会の全般的条件である、生存維持経済から資本主義経済への移行を表わすものだったが、先住民の移動においてより積極的な意味を持ったのは、共同体の政治的変化と宗教の多様化だったと言える。人々は、宗教を軸に新たな社会的関係を形成し、これが移民の選択的条件として機能した。

「貧困撲滅プログラムが移民に及ぼす副次的効果― メキシコ・Progresa-Oportunidadesの事例―」
青沼高志(東京外国語大学大学院地域文化研究科博士前期課程)

メキシコの貧困撲滅プログラムであるProgresa-Oportunidadesは、貧困層の人的資本向上および同国の貧困削減に大きく貢献している。他方でProgresa-oportunidadesは、プログラムの主たる目的以外の分野でも様々な影響を及ぼしている。本報告ではそれらの諸分野の中でも、メキシコ社会で広く見られる移民に着目し、Progresa-Oportunidadesが貧困家計の移民行動に及ぼした副次的効果の分析を試みた。具体的には、これまでの研究では用いられてこなかった2000年と2003年の家計データを用い、1997年から2003年までの間における貧困家計の移民行動を、多項ロジットモデルによって計量経済学的に分析した。分析の結果、Progresa-Oportunidadesは短期(1997~2000、2000~2003)および中長期(1997~2000)の双方において、貧困家計からの国内移民を増加させていることが明らかとなった。対米移民に関しては、Progresa- Oportunidadesの効果に関する有意な結果は得られなかった。この結果は、対米移民の減少効果が主に指摘されていた先行研究と対照的である。

「ブラジルにおける難民保護政策の形成―国際人権規範の国内受容と多元化する政策決定過程―」
舛方周一郎(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士前期課程)

本報告では難民法の形成過程を検証して、ブラジルにおける国際人権規範の国内受容を解明した。同国は第二次大戦以前から難民を受け入れ、軍事政権期から民主化を経て1997年難民法を制定し、その後70ヶ国から約3500名の難民を保護している。国際人権規範の根源は世界全権宣言にあり、既存の分析手法では、規範受容の要因を国連機関やNGOなど非政府主体の働きかけがブラジル政府の人権認識を徐々に変化させたことにあるとした。しかし、この手法には政策決定における政府側の分析が不十分であった。そこで政府の主体性に注目し、民主化後の各大統領が人権政策に尽力して、多様な組織の意向を汲み取った政策形成過程を実現したことを明らかにした。特に難民法の制定には、国際舞台でのブラジルの存在感を向上させる政府の狙いがあったと考えられる。以上の分析により、国際人権規範の国内受容の議論の中で新たに政府に焦点を当てた考察を提起した。

「アウトサイダーとその後―ペルーにおける代表制の危機とフジモリ以降の政治変化―」
磯田沙織(筑波大学大学院人文社会科学研究科一貫性博士課程)

本発表は、新しい政治勢力である「アウトサイダー」と政治的代表制の危機の関係性について、1980年から2006年までのペルーの事例を用いて検討するものである。先行研究では、代表制の危機によって出現したアウトサイダーが、代表制の危機を更に悪化させると説明しているが、アウトサイダーが与えた影響を明確に示すには至っていない。そこで、アウトサイダーであるフジモリが代表制に与えた影響を検討した。要約すると、経済と治安の著しい悪化を背景に大統領に就任したフジモリは、経済と治安を安定させたが、自主クーデターやその後の権威主義的な手法により、代表制の危機を更に悪化させたことを指摘した。現段階では、フジモリ失脚後、パニアグア・トレド両政権下で行われた政治改革が代表制の危機に与えた影響を判断できないが、今後は、代表制の危機の定義をより精緻化し、アウトサイダー失脚後の政治変化の分析を模索したい。

「インフォーマントとしてのコカ葉使用者へのアプローチ―アルゼンチン・コルドバ市への移民を対象とした事例―」
井垣 昌(ラテンアメリカ社会科学大学院大学アルゼンチン学術支部博士課程)

アルゼンチンはコカ葉の伝統的な使用人口を有する南米8ヶ国の1ヵ国で、年間消費量はボリビア産コカ葉の約25%、数千万ドルと推定されるが、国内外の「コカ葉文化圏」出身者を有するコルドバ市は「非コカ葉文化圏」にある。本発表では、インフォーマントとしてのコカ葉使用者に対する参与観察およびインタビューに至るまでの定性的な現地調査の過程について、方法論的視点から報告した。対象者群が統計的に特定不可能であることから、代表標本に代わる有意標本の妥当性を示したうえで、主なインフォーマントに選んだアルゼンチン人A氏とボリビア人B氏の事例を考察した。A氏の事例からは、遭遇(セレンディピティ)の価値を、B氏の事例からは、地理的に限定しない現地調査のあり方と効用、研究者自身のアイデンティティと対象者との関係性を示した。今後は、進捗に応じた調査の質的変化を踏まえ、方法論の構築および知見の理論的な体系化が課題となる。

中部日本研究部会

2009年4月11日(土)13:00から17:00まで、中部大学名古屋キャンパス5階501講義室にて、2008年度第2回中部日本部会研究部会が開催された。研究報告は4名で、参加者は19名。当日はラテンアメリカ社会文化研究会との協力で開催されたこともあってか、多数の参加者を得た。
今回の部会報告は、アンデス地域が1件、北米南部(メキシコ)が3件と地域的には偏ったが、前半2件が先スペイン期、後半2件が現代に関するもので時代的にはバランスが取れ、文化人類学、考古学、社会学、地理学など各報告者のテーマやアプローチは多彩なものとなった。前半の2件は、修士論文報告である。上原報告「インカ王のミイラに関する文化人類学的考察」は、インカ社会における王のミイラの果たした役割に関するクロニカの記述を基にした分析であったが、会場からは、クロニカ自体にキリスト教的なバイアスがかかっている可能性が高く、資料の相対化を行う必要性があることが指摘された。植民地期以降のアンデスの人々の世界観と精神世界の連続性と断絶に迫る今後の研究に期待したい。角報告「テオティワカンの蝶」は、テオティワカン遺跡において発見される壁画や土器に使われている蝶のモチーフに注目し、これまでに発見されている数々の図像を分類整理してその表現様式と蝶が用いられる文脈を特定することで、テオティワカンの人々が蝶に込めた意味に迫ろうとする意欲的な研究であった。会場からは、蝶は人類の歴史の中では空間を越えて人間の魂を表すものとして伝えられている場合が多いとの指摘があり、メソアメリカ地域における現象との関わりが示唆された。小松報告「メキシコ合衆国首都DFにおけるストリート・チルドレン―生活史調査に基づく事例研究から」は、長年の現地調査を踏まえて、ストリート・チルドレン化を防止する社会資本としての近住拡大家族の存在に注目し、DF大都市圏東部出身者(遠住家族)との比較分析にむけたDF中心部出身者の生活史収集の一部を披露するものであった。野内報告「メキシコ北部国境都市における人の移動と国境都市」は、急増する人の移動を、単にアメリカ合衆国へ向かう一方向的な人の流れやマキラドーラ効果だけでなく、アメリカ合衆国から北部国境都市へと向かう人の移動の役割に焦点を当て、多面的に捉えようとするものであった。さらに北部国境都市の観光産業発展を例にとり、近年アメリカ合衆国から訪れるメキシコ系ヒスパニックの観光客の比重の大きさを指摘した。会場からは、東部と西部など北部国境都市間の性格の違い、インフォーマルなデータやテーマの焦点を絞る必要性、国境線を超えるメキシコ系ヒスパニックを「観光客」として捉えることの有効性などについて、活発な議論があった。
いずれの報告も、今後さらなる文献調査やフィールドの調査を通して明らかにしてゆくべき課題を、今回の議論の中で明確にできたことは、報告者にとっても非常に有益であったものと思う。以下は報告者自身による発表要旨である。(中川智彦:中京学院大学)

「インカ王のミイラに関する文化人類学的考察」
上原なつき(南山大学大学院人間文化研究科博士後期課程)

クロニカには歴代インカ王のミイラについて多くのことが記述されているにもかかわらず、それらのミイラは全てスペイン人によって破壊され、または行方不明となたために、考古学的研究および形質人類学的研究が不可能な現状にあり、十分な研究がなされていない。そこでクロニカにおける豊富な記述を利用して、エスノヒストリーの手法を用いて文化人類学的に考察し、なぜ王のミイラはただ祀られただけでなく、生きているかのごとく生活し続け、死後も彼らの親族集団を経済的に支えることができたのかを、ミイラとインカ社会および王の親族集団との関係から分析し、亡き王たちのミイラが果たした役割を考察した。信仰、神話、世界観、双方体系、王の親族集団の分析から、歴代王のミイラは社会のさまざまな次元において、インカ国家とインカの世界の統合と調和を保つ「仲介者」として重要な役割を果たしたという結論を導いた。

「テオティワカンの蝶」
角 友恵(愛知県立大学大学院国際文化研究科修士課程修了)

メキシコのテオティワカン遺跡の壁画、劇場型香炉台、その他の土器に表現された蝶の表現様式について分析した。分析の結果、蝶は、おおむね体、触角、目、吻、翅で表現され、各々の蝶の表現様式は異なる部分もあるが、お互いに共通する部分もあった。特に吻は蝶を表す一つの要素として表現されたととらえた。また多くの目は二重の目で表現され、いろいろな動物や人物でも見られるので、それらとどうかかわっているのかさらなる分析が必要だと思う。また実際の蝶の特徴を生かして表現された部分や、それとは全く関係ない要素を加えることで、蝶に何か意味を持たしていたと思われる。また蝶が鳥と密接に関わっていることもわかった。特に土器に描かれた蝶の要素を持った人物像は鳥の要素を体に身につけたり、鳥と同じ場面で表現されたかをみるため、文脈の中での蝶の解釈を試みる。

「メキシコ合衆国首都DFにおけるストリート・チルドレン―生活史調査に基づく事例研究から」
小松仁美(淑徳大学大学院総合福祉研究科博士後期課程)

DFにおけるストリート・チルドレンとその家族3代の生活史を報告し、近住拡大家族がストリート・チルドレンを生み出さない1つの重要な社会資本であることを述べた。報告では、ストリート・チルドレン概念の発展についてまとめ、”home based”、”children on the street”および”children of the street”の3類型と現象面に見られる子供の行動形態である路上生活、路上嗜癖、路上労働および家庭生活の4類型とを併用した分析枠組みを提示し、DFにおける問題概要をその人数、生活実態、出身階層および生活・労働場所の4点から示した。彼ら・彼女らの出身地域と生活・労働場所から導かれるDF大都市圏東部出身者とDF中心部出身者とではその家族関係に差異が見られるという仮説の検証の為に現在、事例の比較的少ない中心部出自者の生活史を収集していることを述べ、その一部を報告した。

「メキシコ北部国境都市における人の移動と国境都市」
野内 遊(名古屋大学大学院国際開発研究科博士後期課程)

メキシコ北部国境都市は近年急速に発展している地域である。本発表では、北部国境都市をひとの移動という観点から考察した。発表では、まずマキドーラ産業の成功、そして1982年金融危機以降メキシコで導入された新自由主義経済政策が北部国境都市へ向かう人の移動を引き起こしたことを指摘したうえで、北部国境地域におけるもう1つの人の移動であるアメリカ合衆国から北部国境都市へと向かう人の移動が北部国境都市の発展、とくに観光産業に与えた影響に関する考察をおこなった。アメリカ合衆国から北部国境都市へと向かう人の移動の背景としてアメリカ合衆国との地理的近接性、経済格差、歴史的背景など様々な要因があるが、本発表では、近年アメリカ合衆国で増大しているメキシコ系住民の増大が、アメリカ合衆国から北部国境都市へと向かう人の移動を生み出しているということを指摘した。

西日本研究部会

2009年3月28日、午後1時半から5時にかけて、神戸大学大学院国際協力研究科において開催された。3名の報告者と7名の参加者の間では、参加者が少ないながらも活発な議論・質疑応答が行われた。今回は社会科学系の報告に集中したが、次回は人文系を含む幅広い分野からの報告も期待したい。
最初の内山報告は、ラテンアメリカ・カリブ海地域で極めて高い貧困率と所得の不平等分配を持つハイチに着目し、貧困と所得格差が職業選択に与える影響について、実証分析の結果を報告した。教育レベルが高いほど賃金労働者になる確率が上がる一方、海外送金収入があると失業や無職になる確率が上がるとの明快な分析結果が紹介された。無職と失業の区別、非自発的失業と自発的失業を区別する必要性、その理論的意味付け等、研究の今後の発展に関する建設的なコメント、および質疑応答が展開された。
次の藤川報告は、2008年に実施した、在日ブラジル人の187世帯を対象とするアンケート調査に基づいて、経済活動が日本への定住か、または帰国希望かの選択に影響を与えるのかについて考察を行った。安定的な高所得を得たり、あまり送金を行わない者は定住を希望する傾向が認められたりする一方、明確な貯蓄目標を持つ者は帰国を選好することが報告された。独自のフィールドワークとデータ収集に基づく同研究には多くの関心が寄せられた。回答者の個人的属性(子供の有無、既婚かどうか)、地域的属性等も考慮すると、より厳密な分析結果が得られるのでは、との指摘がなされた。また、最近の経済危機が在日ブラジル人の生活に与える影響をも含めると研究の意義がより高めるのでは、との提案がなされた。
最後のアルカラ報告は、従来、安定的な供給が困難であるため輸出の機会が閉ざされてきた、アンデス地域で耕作される穀物・キヌアが、私企業の介入により、2004年以降、国際市場への安定的供給と地域開発への貢献を果たしてきたことを分析した。情報の共有とコーディネーションが国際ビジネスとボリビアの地域レベルでの発展の好循環を可能にするとの新たな発見について、活発な質疑応答が行われた。ミクロ・レベルでの行動主体の動機の変化を今後どのように証明してゆくのか、共同組合によるキヌア産業発展の可能性はあるのか、ボリビアの農村地域で伝統的な社会関係(または制度)がどのように市場メカニズムを代替しうるのか、等の掘り下げた議論が行われた。
以下は各発表者から提出された要旨である。 (高橋百合子:神戸大学)

「ハイチにおける貧困・所得格差と職業選択―家計調査データを用いて―」
内山直子(神戸大学大学院国際協力研究科博士課程)

ハイチの貧困と所得格差を概観するとともに、就業機会が制約されている点に注目し、家計調査データを用いた職業選択モデルの推計を行う。職業選択の決定要因を分析した上で、職業選択と貧困・所得格差の関係を考察する。

「デカセギ労働者の定住化―在日ブラジル人の事例から―」
藤川久美(神戸大学大学院国際協力研究科博士課程)

2008年1月から2月に在日ブラジル領事館で行った調査より、在日ブラジル人の経済活動がどう滞在計画に影響を与えていたのかを考察し、経済危機以前の段階における、彼らの定住化について分析する。

「国際ビジネスを介した地域開発―アンデス穀物の場合」
アルカラ・フランクリン(神戸大学大学院国際協力研究科修士課程)

アンデスでは蛋白質が豊富なキヌアが耕作されている。情報網やコミュニティメカニズムの構築は農家と穀物工場への所得上昇や、国際市場への安定供給という利益をもたらし、その結果、産業や地域の発展へと繋がった。