講演会のご案内
会員各位
河嶋正之会員より、講演会のご案内がありましたので、ご紹介いたします。
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メキシコ・日本アミーゴ会メキシコ歴史文化講演会
「メキシコと支倉常長遣欧使節団~支倉使節団派遣400周年・日墨交流年記念~」
メキシコ・日本アミ-ゴ会(http://www.mex-jpn-amigo.org/)は、支倉使節団派遣400周年および日墨交流年の記念行事の一つとして、17世紀の日本とメキシコ(ヌエバ・エスパニア)およびスペインとの関係についてさらに理解を深めるために、日本有数の専門研究者を招いて全4回の講演会を企画し、メキシコ大使館のご協力を得て開催します。第4回講演会の概要は下記の通りです。ご友人知己をお誘いのうえ是非ご参加下さい。
第4回講演会:8月8日(金) 18:30~20:30
テ-マ:「メキシコの美術史に見る日本~支倉常長使節団と聖フェリーペ・デ・ヘスス~」
講師:川田玲子 愛知県立大学外国語学部非常勤講師
[講師略歴]
メキシコ国立自治大学大学院研究科メキシコ史専攻修士課程修了。同ラテンアメリカ研究専攻博士課程修了。現在愛知県立大学他非常勤講師。
専攻はメキシコ史。主に植民地時代のグアダルーペの聖母崇拝やテノチティトランの表象とされるメキシコ紋章(現メキシコ国章)の歴史を研究。聖フェリーペ・デ・ヘスス崇拝史に関する研究をライフワークとする。
主な論文に「メキシコ史と図像-グアダルーペの聖母と聖フェリーペ・デ・ヘススを中心に-」(『ヨーロッパ生と死の図像学』東洋書林、2004年)、「メキシコのグアダルーペの聖母崇拝」(『北アメリカ社会を眺めて-女性軸とエスニシティ軸の交差点から-』関西学院大学出版会、2004年)など。単著『(仮)メキシコのフェリーペ・デ・ヘスス崇拝とその変容:クリオージョの聖人からニートの聖人へ(1597年から2012年)』を出版準備中。
[講演要旨]
1613年にヨーロッパに向けて日本を出発し7年後に帰国した支倉常長使節団は往復路ともヌエバ・エスパーニャ(現メキシコ合衆国)に立ち寄った。それは結果として同地の人々に太平洋の対岸に位置する日本のイメージを伝えることになった。
一方、この支倉使節団が日本を出発する17年前のことであるが、1596年にフィリピンからヌエバ・エスパーニャに向かったガレオン船聖フェリーペ号が遭難し土佐の浦戸に漂着した。その船に乗船していたメキシコ市出身の修練者フェリーペ・デ・ヘススが長崎の殉教事件に巻き込まれ、翌1597年殉教した。死後30年間彼の名が話題にのぼることもなかったが、1627年に列福され、その知らせがメキシコ市に届くや否や聖人と崇められ、さらにはメキシコ市参事会から「市の守護聖人」という称号まで与えられた。それ以降、フェリーペ・デ・ヘススは「日本の最初の殉教者」として版画や聖画で随時紹介されてきた。
本講演では、まず、メキシコ市における支倉使節団のイメージを確認し、次に、フェリーペ・デ・ヘススをテーマとしたメキシコの美術作品において日本のイメージがどのように描写されてきたかを見ていきたい。
会場:メキシコ大使館 別館5階“Espacio Mexicano”(住所:東京都千代田区永田町2丁目15-1)
時間:18:30~20:30(18:00開場) 参加費:無料 定員:100名(先着順)
申込先:info@mex-jpn-amigo.org
<註:氏名・メルアド・所属先・紹介者(AJEL)を明記>
申込期限:8月1日(金)必着