講座のご案内


京都外国語大学ラテンアメリカ研究所より以下の講座の情報が寄せられましたので、ご案内いたします。

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京都外国語大学ラテンアメリカ研究所主催 第15回ラテンアメリカ教養講座
 「Citius!より速く Altius!より高く Fortius!より強く」
http://www.kufs.ac.jp/news/detail.html?id=rcSWjwHS
 
日時:2016年6月1日より毎週水曜日(全5回)18:15~19:30
会場:京都外国語大学国際交流会館4階 会議室
後援:京都ラテンアメリカ文化協会
※申込不要・入場無料
 
ブラジルの民主主義の枠組みを整えた1988年憲法は、第Ⅷ編第Ⅲ章第Ⅲ節でスポーツを取り上げ、「各人の権利として、公式および非公式のスポーツの実行を振興することは、国家の義務である」としています。やがて21世紀には中道左派の労働者党政権が誕生し、この政権下で南米初のオリンピックが開催されることになりました。

今回の教養講座では、オリンピックに注目してスポーツ全体を鳥瞰し、リオ五輪への期待、ブラジル・サッカーの歴史、メキシコ・中米カリブ野球事情、ラテンアメリカにおけるバレーボールの普及と発展、古代アメリカ文明における競技など、ラテンアメリカの多様なスポーツ文化の姿を知っていただきます。
 
6月1日(水)
南米初のオリンピック、リオ五輪への期待
住田育法(京都外国語大学ラテンアメリカ研究所)
  新興国ブラジル最大の課題は教育問題です。その際、識字教育に力が注がれました。そして今、低所得者層に対するスポーツによって、教育を施す試みが現実となってきました。巨額の資金を必要とする五輪の開催を負債ではなく、国民の体力向上のための文化遺産とする政策です。明るい未来を見据えた、次世代のブラジル人のためのスポーツ文化を考えます。
 
6月8日(水)
ブラジル・サッカーの歴史
山本英作(高知学園短期大学)
  19世紀末にサッカーを受容したブラジルが、世界のサッカーに影響を及ぼすサッカー大国になるまでの歴史を概観します。ブラジルで人々は自国サッカーにどのようなイメージや思いを抱いてきたのでしょう。伝統的なプレースタイルや競技観の形成過程に注目して紹介します。
 
6月15日(水)
サッカーより「ベイスボル」-メキシコ・中米カリブ野球事情-
辻豊治(京都外国語大学ラテンアメリカ研究所)
  ラテンアメリカはサッカー王国(共和国)として知られていますが、メキシコ、中米、カリブ地域(ベネズエラを含む)では、米国の覇権拡大に伴い野球が国民的スポーツとして普及していきました。今年の選手名鑑ではメジャーリーガーの26%がラテンアメリカ出身プレーヤーで占められています。本講座ではラテンアメリカにおける野球事情を紹介します。
 
6月22日(水)
ラテンアメリカにおけるバレーボールの普及と発展
中嶋大輔(京都外国語大学)
 本年8月に開催されるリオデジャネイロ・オリンピックは、南アメリカ大陸で初めて開かれる夏季オリンピックになります。本講座では、ラテンアメリカにおけるスポーツ、特にバレーボールの普及と発展を概観し、リオ五輪の今日的意義を探ってみたいと思います。
 
6月29日(水)
古代アメリカ文明における競技
立岩礼子(京都外国語大学ラテンアメリカ研究所)
 サッカーは、19世紀後半にイギリスがアルゼンチンに伝えたのが最初と言われています。では、それ以前の時代には、ラテンアメリカではどのようなスポーツが行われていたのでしょうか。ヨーロッパから近代スポーツが持ち込まれる以前の時代に目を向けてみましょう。古代文明におけるボール競技(Juego de pelota)について紹介します。