『ラテンアメリカ時報』秋号の発行のお知らせ(ラテンアメリカ協会)


桜井敏浩会員より下記の『ラテンアメリカ時報』秋号の発行の情報が寄せられましたのでご連絡いたします。

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10月25日発行のラテンアメリカ協会季刊会報『ラテンアメリカ時報』
秋号の特集は、「特集 複雑化する移民・難民問題とそのインパクト」
です。

このところ、連日ベネズエラ、そしてホンジュラスの深刻な国内
事情から脱出する人々の切迫した状況についての報道が続いていま
すが、まさにこれらについてさらに広い視点から、米国の移民受け
入れ制度の変更、メキシコ・中米・カリブから米国への人の流れ、
彼らの母国へ送金、その通過点であるコスタリカが抱える問題、
移民送金に依存するエルサルバドル経済、治安の悪化から逃れて
米国を目指すホンジュラス・中米の青少年たち、急増したベネズ
エラ難民の南米各国での摩擦など、様々な切り口から解説してい
ます。
また、コロンビアとメキシコでの大統領選挙結果と今後の展望、
チリのアンデス高地で画期的な宇宙観測に挑む天文台建設計画、
ワールドカップ ロシア大会でのラテンアメリカの熱狂と失望
など、興味深い寄稿を載せています。

『ラテンアメリカ時報』 2018年秋号(No.1424)

ラテンアメリカ協会創立60周年に寄せて
  -ラテンアメリカ協会 会長 佐々木幹夫

特集 複雑化する移民・難民問題とそのインパクト
  米国から見るラテンアメリカからの流入移民問題―国内世論
  と政策の関係性
    -水谷 裕佳(上智大学准教授)
  移民の経済学 -中米移民の動向と郷里送金の重要性
   -桑山 幹夫(ラテンアメリカ協会常務理事、神戸大学
         経済経営研究所リサーチフェロー)
  南米に広がるベネズエラ移民、生活苦で160万人脱出
  -周辺国が対応に苦慮、住民との摩擦も- 
   -宮本 英威(日本経済新聞国際アジア部記者、前サン
         パウロ支局長)
  コスタリカと難民 -米州の国際人口移動の緩衝地帯として
    -青木 元(在コスタリカ大使館専門調査員)
移民に依存するエルサルバドル -移民送金の実態、
米国トランプ政権移民政策の影響
   -安永 幸代・藤城 一雄(国際協力機構(JICA)エル
               サルバドル事務所)
  子ども・若者たちはなぜ「北」を目指すのか? -メキシコ・
  中米に広がる格差と暴力 
    -工藤 律子(ジャーナリスト))

駐日大使インタビュー <第29回 ペルー共和国>
  ハロルド・フォルサイト駐日ペルー大使
  ペルーは自由開放経済政策を堅持 ―日本からの投資に期待―
    -佐藤 悟(ラテンアメリカ協会副会長、元スペイン・ブ
          ラジル大使)

ラテンアメリカ時事解説
  コロンビア大統領選と和平合意の行方
    -田村 剛(朝日新聞前サンパウロ支局長)
  2018年メキシコ大統領選挙とロペス・オブラドール次期政権
    -大沼 寛(在メキシコ大使館政務班長)
  チリで世界最高の赤外線宇宙観測に挑む -東京大学アタカマ
  天文台(TAO)-
    -吉井 讓(東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育
          研究センター名誉教授、TAOプロジェクト代表)
  ワールドカップ・ロシア大会の熱狂とラテンアメリカの悲喜
  こもごも
    -沢田 啓明(フリーランス フットボール・ジャーナリス
           ト、サンパウロ在住)

33カ国リレー通信 <第44回  ペルー>
  ペルー料理界への偉大な遺産 -名だたるシェフたちが参集した
  ある和食料理人の追悼晩餐会
    -原田 慶子(フリーライター、リマ在住)

ラテンアメリカ随想
  2018年メキシコ大統領選挙
    -高瀬 寧(在メキシコ大使)

ラテンアメリカ都市物語 <第10回>
サンパウロ ささやかな醍醐味を味わっておきたい
    -細川 多美子(サンパウロ人文科学研究所常任理事)

ラテンアメリカ参考図書案内  -桜井 敏浩
 ・日本人と海外移住 -移民の歴史・現状・展望
  -日本移民学会編 明石書店
 ・歴史は実験できるのか -自然実験が解き明かす人類史
   -ジャレド・ダイアモンド、ジェイムズ・A.ロビンソン 
    慶應義塾大学出版会
 ・ギャングを抜けて。-僕は誰も殺さない
   -工藤律子 合同出版
 ・キューバと日本 -知られざる日系人の足跡-
   -ロランド・アルバレス、マルタ・グスマン 彩流社
 ・トリニダード・トバゴ -カリブの多文化社会
   -鈴木美香 論創社
 ・被抑圧者の教育学 50 周年記念版
   -パウロ・フレイレ 亜紀書房
 ・移民の町 サンパウロの子供たち
   -ドラウジオ・ヴァレーラ フェリペ・モッタ監修 行路社
 ・タンゴと日本人
   -生明俊雄 集英社(新書)
 ・ウルフ・ボーイズ -二人のアメリカ人少年とメキシコで最も
  危険な麻薬カルテル
   -ダン・スレーター 青土社
 ・ノモレ56
   -国分 拓 新潮社
 ・グアテマラを知るための67 章【第2版】
   -桜井三枝子編著 明石書店
 ・ラテンアメリカ所得格差論 -歴史的起源・グローバル化・社
  会政策
   -浜口伸明編著 国際書院

「ラテンアメリカ参考図書案内」は、協会Webサイト「関連情報」
→「図書案内」でもご覧頂けます。
 https://latin-america.jp/archives/category/books

次号2018・19年冬号(2019年1月25日発行予定)は「特集 ラテン
アメリカとトランプ旋風の波紋、影響」(仮題)です。米国のトラ
ンプ大統領が中国はじめ日欧に貿易不均衡是正を迫り、メキシコ・
カナダとのNAFTAの再交渉を行ったことは衆目を集めていますが、
そのほか「米国第一」を優先する保護主義はラテンアメリカにも
じわじわと影響が出ています。とはいえ、その対ラテンアメリカ
外交はメキシコ、キューバ、ベネズエラ以外には関心が向くことは
少ないように思えます。このトランプ外交、貿易政策などに対する
ラテンアメリカへの影響と対応を様々な切り口からみます。
「ラテンアメリカ時事解説」は、ブラジル大統領選挙結果とこれ
からの政経展望、法制度の視点でみるメキシコでの商業活動の問題
点、麻薬撲滅対策への試行錯誤としてラテンアメリカで初の大麻
合法化に踏み切った後のウルグアイ、捕鯨・反捕鯨をめぐるIWC
での対立の中でのラテンアメリカの構図など、ラテンアメリカで
起きている現象を解析します。
 「ラテンアメリカ都市物語」は筆者の視点での都市の姿の紹介で、
近年変貌著しいパラグアイの首都アスンシオンです。

『ラテンアメリカ時報』のバックナンバーの目次は、
以下をご覧下さい。
 http://latin-america.jp/archives/category/quarterly

ご関心の方は、協会事務局にお早めにお申し込み下さい。
 1,250円+送料.申し込み info@latin-america.jp

これらの『ラテンアメリカ時報』のバックナンバーの全内容
とともに多くの有用なデータベースが、会員専用ページに
収録されています。

会員になれば、『時報』の無料送付を受けられ、協会が催す
講演会・ワークショップ・ラウンドテーブル等への優先・
割引参加、わが国随一のラテンアメリカ・データベースで
ある会員専用ページ閲覧も出来ます。

年会費(4~3月)は、個人-国内 8,000円、法人-同70,000円以上、
賛助会員(駐日公館等 10,000円。学生会員 5,000円)や Webサイ
ト閲覧のみの「在外会員」(4,000円)制度もあります。
 http://latin-america.jp/join
10月以降ご入会の方々には、本年度(2019年3月末まで)の会費
は半額になるのでお早めにお申し込み下さい。