『ラテンアメリカ時報』2019年春号のお知らせ


桜井 敏浩会員より、下記のラテンアメリカ時報の案内がありましたのでお知らせいたします。

****************************************

4月25日発行のラテンアメリカ協会季刊会報『ラテンアメリカ時報』
2019年春号の特集は、「特集 CPTPPの発効とラテンアメリカ・アジアの繋がり」です。米国はトランプ大統領就任と同時にTPP不参加に転じましたが、わが国はじめ11か国はTPP11として結成を目ざし2018年12月30日にCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)は発効しました。米州からはカナダ、メキシコ、チリ、ペルーが参加するこの協定を契機に、ラテンアメリカのアジアへの関心と接近、事例としてメキシコとチリから見たアジア、さらにアジアで活動するラテンアメリカのビジネスマンの姿などから、これからの両地域の関係の進展と展開をみます。

「ラテンアメリカ時事解説」では、中南米の安全保障問題をベネズエラ情勢との関係で、ブラジル大統領選挙に見られた市民の政治関心動向の変化、トランプ政権の中米からの“キャラバン”の入国阻止を前に模索されているメキシコと中米の協力関係、既存左右勢力候補が敗退したエルサルバドルの大統領選挙、カリコム諸国とベネズエラとの関係の変化など、ラテンアメリカでいま起きている最新現象を解析します。

ラテンアメリカ時報 2019年春号 通巻1426号

特集 CPTPPの発効とラテンアメリカ・アジアの繋がり
  日本主導のCPTPPによる対ラテンアメリカ通商関係の進展の可能性
   -桑山 幹夫(協会ラテンアメリカ・カリブ研究所シニア研究員、元CEPAL上級経済問題担当官)
  アジアとラテンアメリカの接近 「連結性強化の挑戦」
   -南 慎二(外務省中南米局南米課長)
  ポストCPTPPのチリ-FTAAPを見据えたアジア太平洋地域でのFTA近代化戦略
   -幸地 茂(青山学院大学教授)
  TPP11と新NAFTA(USMCA)-メキシコのアジアへの視線-
   -峯村 直志(JETRO企画部中南米地域戦略主幹)
  シンガポールで活躍するラテンアメリカのビジネスパーソン
   -松岡 孝典(三菱商事 RtM International Pte. Ltd. 副社長、元ペルー三菱商事社長)

駐日大使インタビュー <第31回-キューバ>
  カルロス・ミゲル・ペレイラ・エルナンデス駐日大使
  今年は日本・キューバ外交関係樹立90周年 ―さらなる関係の進展を期待―
   -佐藤 悟(協会副会長、元ブラジル、スペイン大使)

ラテンアメリカ時事解説
  ベネズエラ危機と地域安全保障
   -澤田 眞治(防衛大学校教授)
  2018年ブラジル大統領選挙と社会的公正を求める市民の行動
   -田村 梨花(上智大学教授)
  中米キャラバンの行き着く先 -紛争後40年の帰結-
   -田中 高(中部大学教授)
  エルサルバドル大統領選挙-二大政党制の終焉とブケレ次期政権の見通し-
   -吉田 和隆(在エルサルバドル大使館書記官)
  転換期を迎えるベネズエラ・カリコム関係 -ベネズエラ危機がもたらす地政学的変化の可能性-                  
   -鈴木 美香(国士舘大学講師、元在トリニダード・トバゴ大使館専門調査員)

33か国リレー通信 <第46回 パナマ>
  ラテンアメリカ地域におけるエンジニアリング・コンサルティング業務の現状と展望                       
   -中尾 誠(中南米工営社長、駐パナマ)

ラテンアメリカ随想
  チリからみた日本・アジア
   -平石 好伸(在チリ大使)

ラテンアメリカ都市物語 <第12回>
   変貌するサンティアゴ
    -岩崎 裕子(Allfresh Exportaciones Ltda. オペレーション・マネージャー、在チリ)

ラテンアメリカ参考図書案内         桜井 敏浩
 ・世界の憲法集[第五版] (ブラジル連邦共和国憲法他)
   -畑 博行・小森田 秋夫編 二宮 正人他著(有信堂)
 ・グローバル化する<正義>の人類学 -国際社会における法形成とローカリティ
   -細谷 広美・佐藤 義明編(昭和堂)
 ・メキシコ・ルネサンス省察 -壁画運動と野外美術学校
   -田中 敬一 (あるむ)
 ・現代メキシコを知るための70章【第2版】
   -国本 伊代編 (明石書店)
 ・人とウミガメの民族誌 -ニカラグア先住民の商業的ウミガメ漁
   -高木 仁(明石書店)
 ・僕は、社会主義国キューバから、日本へやって来た。-地球の裏側で見つけた恋
   -アメッド・A. ロドリゲス、大賀あずさ(産業能率大学出版部)
 ・教皇フランシスコ -南の世界から
   -乗 浩子(平凡社 新書)
 ・20世紀ラテンアメリカ短篇選
   -野谷 文昭編訳(岩波書店 文庫)
 ・現代ブラジル論 -危機の実相と対応力
   -堀坂 浩太郎、子安 昭子、竹下 幸治郎(上智大学出版)
 ・パタゴニア、アンデス、アマゾン大自然ガイド
   -さかぐち とおる(彩流社)
 ・民主主義の死に方 -二極化する政治が招く独裁への道
   -スティーブン・レビツキー、ダニエル・ジブラット(新潮社)
 ・交差する眼差し -ラテンアメリカの多様な世界と日本
   -浅香 幸枝編(行路社)

◇『ラテンアメリカ時報』のバックナンバーの目次は、以下をご覧下さい。
  http://latin-america.jp/archives/category/quarterly

ご関心の方は、協会事務局にお早めにお申し込み下さい。
  1,250円+送料.申し込み info@latin-america.jp

これらの『ラテンアメリカ時報』のバックナンバーの全内容とともに多くの有用なデータベースが、会員専用ページに収録されています。

◇会員になれば、『時報』の無料送付を受けられ、協会が催す講演会・ワークショップ・ラウンドテーブル等への優先・割引参加、わが国随一のラテンアメリカ・データベースである会員専用ページ閲覧も出来ます。

年会費(4~3月)は、個人-国内 8,000円、法人-同70,000円以上、賛助会員(駐日公館等 10,000円。学生会員 5,000円)や Webサイト閲覧のみの「在外会員」(4,000円)制度もあります。
  http://latin-america.jp/join

◇『ラテンアメリカ時報』寄稿募集のお知らせ

最新の各国・地域の政経・社会情勢の解説である「ラテンアメリカ時事解説」、現地在住もしくは至近の帰国者による現地報告「33か国リレー通信」、その都市の歴史、現在の姿を生活ぶりやその土地独特の気質、スタイル、行事や縁のある人物の関わり等々を執筆者の視点・切り口で語る「ラテンアメリカ 都市物語」について、会員からのご寄稿をお待ちしています。
応募: 事前にテーマと仮題をお申し越し頂いた段階で審議し、ご相談の上「執筆要領」をお送りします。
  字数: 3,000字~最大4,000字 +外数として写真・図表 計4点まで。
  送付先:メールにてご氏名、ご所属・タイトル等の寄稿者情報を付して、『ラテンアメリカ時報』編集部
       kihou@latin-america.jp へ。
  謝礼等:『ラテンアメリカ時報』で採りあげた稿は、掲載誌発行と同時に協会Webサイトの会員ページに掲載します。原稿料は原則としてお払い出来ません。

◇『ラテンアメリカ時報』発行をお手伝いください

日本で随一のラテンアメリカ専門季刊誌の発行のために、手を貸してくださる方を募集しています。原稿の編集や校正など、ほとんど在宅で出来るメール連絡での作業です。比較的用務が多いのは、年4回の発行前月中旬から約1か月間だけです。どういったことをして頂くか、ボランティアなのかそれとも多少の謝金を差し上げられるかなどは、まずは参画して頂いて編集部と一緒に専門定刊誌作りをしていきながらご相談していきましょう。ラテンアメリカに大いに関心がある方、関わってこられた方で編集等にご興味がある方であれば、スペイン語・ポルトガル語・英語等は必須ではありません。