会員新刊情報

石橋 純 編 『中南米の音楽―歌・踊り・祝宴を生きる人々』

東京堂出版、定価(本体1,800円+税)
ISBN978-4-490-20667-8 C0073
2010年3月18日刊行

版元HP http://www.tokyodoshuppan.com/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=978-4-490-20667-8

ラテンアメリカ音楽を、北はUSAから南はアルゼンチンまで概観した書籍は、現行出版物のなかでは稀少です。本書は、そうしたガイドブック的必要に応えるとともに、それを、現地における音楽体験を豊富に持った著者が案内しています。
ペルーやベネズエラなど、その音楽が日本で紹介される機会が少ない国は、広く浅く紹介。豊富な文献が入手可能な地域についてはブラジルのセルタネージャ音楽、アルゼンチンのロック、ジャマイカのダブのように、主題を絞って掘 り下げました。
USAのラティーノ音楽については、サルサとチカーノ音楽の2章を割いて詳細に論じました。

オビ・コピーより

音にあふれる【祝祭の大陸】を読む

サンバ,タンゴ,「コンドルは飛んでいく」,「コーヒールンバ」だけじゃない。陽気なダンス音楽の歌詞に鋭い批評がこめられる。生活の喜びと悲しみをリズムとともに表現し,音楽を通じて社会変革を夢見る。多民族・複数文化が共存・共鳴しあう音楽大陸=中南米。その歴史をひもとき,現場の鼓動を伝える。達人9名による鮮烈な案内書。

中南米の人々が音楽を「生きる」姿を,現地における調査・研究・演奏・制作に精通した専門家が,幅広く,奥深く紹介。

目次より

第1章●概説・中南米の音楽――その歴史と特徴[石橋 純]
第2章●サルサと北米ラティーノの音楽[岡本郁生]
第3章●米墨,ボーダーランドで鳴り響くチカーノ音楽[宮田 信]
第4章●キューバの音楽をめぐる継続性と断絶性[倉田量介]
第5章●ダブ――南国ジャマイカ発の人工的音響[鈴木慎一郎]
第6章●ベネズエラ――更新されつづける伝統[石橋 純]
第7章●ペルー大衆音楽の発展略史[水口良樹]
第8章●ボリビア音楽――その歴史と地域性[木下尊惇]
第9章●ムジカ・セルタネージャ――ブラジルの田舎(風)音楽[細川周平]
第10章●鉛色時代の音楽――独裁政権下のアルゼンチン・ロック[比嘉マルセーロ]

国際交流基金「異文化理解講座」派生企画