会員新刊情報
田沼 幸子 著 『革命キューバの民族誌──非常な日常を生きる人びと』
人文書院 2014年3月(http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b166332.html)
経済危機を乗り越えるための社会主義革命の理想が、妥協を強いられた「非常期間」のつづくキューバで、理想と現実の間で板挟みになった人びとが自らの人生を生き抜く希望をどう見出しているのかを、ドキュメンタリー制作を含む親密な関係における語りの中から追及する。
〈目次〉
序章
第一章 「新しい人間」をつくる――フィデルとチェの理想と現実
第二章 革命家たちの愛と友情――創設フィクションしてのキューバ革命
第三章 平和時の非常期間――ソ連なきあとの非常な日常
第四章 ポスト・ユートピアのアイロニー
第五章 ディアスポラとしての「新しい人間」――『キューバ・センチメンタル』とその後
第六章 アイロニカルな希望
あとがき