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『国境を越えるラテンアメリカの女性たち:ジェンダーの視点から見た国際労働移動の諸相』

松久玲子編著 『国境を越えるラテンアメリカの女性たち:ジェンダーの視点から見た国際労働移動の諸相』 晃洋書房  2019年12月 253ページ、定価2500円+税

本書は、ラテンアメリカ地域における域外・域内移動の諸相をジェンダーの視点から明らかにしたものである。中米、メキシコ、キューバから「北」のアメリカ合衆国、スペインへ、そしてメキシコ、コスタリカ、チリ、アルゼンチンへ域内移動する移民労働者について、特に脆弱な環境に置かれた女性移民に焦点をあて、国際労働市場に組み込まれるプロセスとその中で直面する様々な問題をとりあげ、分析した。

目次
序章 ラテンアメリカにおける国際労働移動とジェンダー 松久玲子
第一部 ラテンアメリカ域外移民:「南」から「北」への労働移動
第1章 女性が移民を決意するとき:エルサルバドル系女性の移民動機と家族 中川正紀・中川智彦
第2章 ニューヨーク大都市圏におけるメキシコ移民女性のアクティビズム 北條ゆかり
第3章 メキシコからアメリカ合衆国への「正規」国際労働移動の動態 マルタ=イレネ・アンドラデ=パラ 額田有美訳
第4章 「革命の子どもたち」が親になるとき:バルセロナで生きるキューバ人の戸惑い 田沼幸子
第5章 ラテンアメリカからスペインへ:家事労働分野における女性移民労働者 深澤晴奈
第二部 ラテンアメリカ域内移民:「南」から「南」への労働移動
第6章 「トランジット」移民の再定義:遠隔母親業と家族再統合のプロセスからの考察 浅倉寛子
第7章 コスタリカにおけるニカラグア移民女性と新自由主義政策     松久玲子
第8章 南米域内の国際労働以降:コロンビアからチリへ          柴田修子
第9章 アルゼンチンにおける女性移民労働者の社会保障:国際人権レジームの観点から 宇佐見耕一
むすび                                 松久玲子