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『アマゾニアにおける市民権の生態学的動態』
後藤健志『アマゾニアにおける市民権の生態学的動態』明石書店、2021年3月25日、320頁、本体5,400円+税(https://www.akashi.co.jp/book/b575277.html)
本書は、市民権の基底をなす概念である占有の観点から、ブラジル連邦共和国の法定アマゾニアに流入した植民者と占有地の関係性について考察した民族誌である。本書では、植民者による占有という実践を通じて生成された記号的人工物が、人間と非人間の間に膨大な翻訳の連鎖を媒介し、領域全体を激変させていく過程を、市民権の生態学的動態として把握する知見を提示した。
〈目次〉
序章 アマゾニアにおける市民権
第1章 アマゾニアの自然と社会
第2章 アマゾニア植民の法制史的過程
第3章 キャンプにおける所有地作製
第4章 非公式な入植地における所有地作製
第5章 入植地における土地利用
第6章 入植地の発展軌道
終章 市民権の生態学的動態