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『もうひとつの風景 フアン・ルルフォの創作と技法』
仁平ふくみ『もうひとつの風景 フアン・ルルフォの創作と技法』春風社、2022年3月 432ページ、定価4500円＋税
（http://www.shumpu.com/portfolio/861/）
「メキシコの寂れた農村を複雑でユニークな仕方で描いた作家」として文学史に名を残したフアン・ルルフォ。現実の土地にまつわる声と記録を重ね合わせて物語を紡ぎ出した彼の創作法の鍵を、「権力」「場所の表象」「出来事のフィクション化」「語りの技法」という切り口で読み解く。
〈目次〉
はじめに
序章
第I部 権力とラテンアメリカ小説
第1章 記録とルルフォの創作
第2章 国民的作家の創造
第3章 『ペドロ・パラモ』における声の力
第II部 場所・記録・創作
第4章 初期の紀行文
第5章 都市の孤独
第6章 村を描くという挑戦 『嵐がやってくる』と『ペドロ・パラモ』
第7章 物語を内包する場所
第III部 出来事をフィクション化するための試み
第8章 革命を書く 短編「燃える平原」
第9章 自伝的要素とフィクション
第10章 作品の構造とモチーフ
第IV 部 語りを用いた手法の確立
第11章 主観と場所
第12章 声の操作
おわりに